【 受 賞 作 品 】

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(敬称略)

第八回 入選作 

ウインドウに春のマネキン足長く
しあわせはひとつではなし梅さがす
古稀前にパソコンくくり春投句
豆まきに負けじと落ちる霰かな
マゼンダの寒紅つけしフラメンコ
水仙郷海に向かいて春を待つ
宿の名も浮舟なるや水の春

氏野 光子
風見鶏ゆみこ
渡辺 爽子
廣田 久美江
白鳥 仙佳
田中 正宏
松本 千鶴

第七回 入選作 

臘梅や思ひ思ひの老いをゆく
風花を追う目の中に空にじむ
紅梅に想う娘の声とどく
錦虫やつかずはなれず寂庵へ
閉ざさるる寂庵の庭の冬紅葉
奥嵯峨の空のあをさや寒椿

片山 勝善
友松 秀夫
清水 裕子
三枝 桂子
山下 和子
平手 一枝

第六回 入選作 

懸命に働きし日や温め酒
逝きし子の欠礼葉書まだ出せず
冬支度木立静けき古刹あり
空高く百舌の声聴く木守り柿
富士はまだ暁闇に秋深し
会いたくて月の力が欲しい夜
御山の移ろう光紅黄色
  
※御山は天台寺のある八葉山の呼称

杉浦 保子
大森 啓子
丸山 礼子
永田 紘和
堀本万里子
園田かおり
佐藤 俊子

第五回 入選作 

裏町の小雨降る路地蓼の花
校庭に子の声高き九月かな
鈴虫を梵音と言う老尼いて
気懸かりが三つ四つあれど秋遍路
路地を来て曲がれば赤き彼岸花
頼みますよと願ってばかりの墓参り

浦   翠
氏野 光子
丸山 礼子
辻本 ツヤ子
永田 紘和
石原久一郎

第四回 入選作 

明日のため清め立て置く遍路杖
マスク持ちいざ京都へと中三の春
春しぐれひた濡らしゆく古帽子
青時雨一人歩きの道遠し

堀本万里子
廣田久美江
片山 勝善
丸山 礼子

第三回 入選作 

二次会のいつしか二人温め酒
傘一つ男の肩にぼたん雪
願忘れひたぶるに撞く除夜の鐘
元旦や 屋根大らかに 天台寺
初春を越えゆく雪のつづきをり
こちらから電話はしない聖夜かな
いずれにも 頭をたれて 年が来る

高橋 正博
杉野 葉子
堀本万里子
長谷川きみ子
片山 勝善
北村 英子
石原久一郎

第二回 入選作 

山すその尼の庵の薄紅葉
登りきて水音遠く木の葉ふる
托鉢の僧の真白きスニーカー
指をさし母連れ歩く我が子たのもし
推敲や歳時記片手日なたぼこ
秋蝶を手招きするや微笑仏
寡黙なる夫は厨房慈姑剥く

藤井 佳子
片山 勝善
堀本万里子
野尻 裕子
浦   翠
杉田百合代
杉浦 保子

第一回 入選作

古希近きおのれのあとさき黄砂舞ふ     片山 勝善